最適解よりも、それを導くパラメータを把握せよ

最適化に関する事例や論文を見ると、重量がX%削減、性能がY%向上など、出力値のみを結論として述べているケースが非常に多い。そういう私も事例をお客様に紹介する際は、手っ取り早く成果を目立たせる意味で、結果しか説明しない場合が多いのであるが。


本来、設計で理解すべきは、出力値がいかに向上したか、以上に、それを実現している設計変数(設計パラメータ)の組み合わせだ。出力値のみに着目してしまうと、そのケースはそれでいいだろうが、応用がきかず別のケースになったときに、同じような計算をもう一度繰り返すことになる。


ところが、設計パラメータのパターンとひも付けで理解しておけば学習効果により、推測が可能になり、ノウハウとして蓄積できるはずだ。これを、システム化することで、従来熟練者が10数年かけて獲得してきたノウハウを、1年程度で得られる可能性だってでてくる。


シミュレーションとサンプリングや最適解探索を行う目的は、現在の設計を効率よく行うことだけではなく、過去のデータを知的資産として利用し、将来ありうべき可能な設計案に対する対応を瞬時に立てられる意思決定支援システムに作り上げていくことだと考える。このテーマは私のライフワークとして追い続けるつもり。


出力値から、設計パラメータを求めることはできない。逆問題だから。一方、設計パラメータが分かりさえすれば、出力値は、いつでも計算できる。だから、希望する出力や制約範囲に収まる設計パラメータの組み合わせの特徴を把握しておけば、あとは、その組み合わせの中から他の条件を加えて絞り込むだけで、答えをすぐに探索できる。


”設計変数のパターンとひも付けで理解”とさらりと書いたけれども、これのありがたさを詳しく説明しようとすると、技術的になりすぎるので、今は割愛せざるを得ないのが、残念。もう少しして私の頭がこなれてきて、上手に説明できるようになったら書くことにしよう。興味のある方は、楽しみにしておいて。

今日のテーマは難しくなってしまった。難しそうに見えることも本当は、わかりやすく説明することができるはず。それができないと自分でイライラしてしまう。まだまだ、修業が足りない。

とりあえず今日のところは、これで我慢してブログにアップすることにして、後で、もっとこなれた説明を試みなくては。


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                             今日の1枚
2010/4/7
家にいて、とにかくシャッターを押したくなる時がある。そういうときは、無理やり被写体を探す、あるいは作る。のどが渇いて飲み物が欲しくなるのと同じく、何か本能的な欲求のような感じだ。それはそれで、なけなしの感性がどん欲になっていて、面白い写真が撮れることがある。
@自宅 - Canon 20D -
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                             今日の1曲
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ロンドン・エッセイロンドン・エッセイ
(2006/09/20)
木村大

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[ロンドンデリーの歌]
木村大というギター奏者を知ったのはごく最近。最初は、「カリフォルニアの風」で知った。「ロンドン・エッセイ」というアルバムにはいい曲がたくさん入っているけれど、昔から好きだった「ロンドンデリーの歌」をギターで聴くのは初めてだった。この人のギターの音は私の好みだということがわかった、いい一枚。