「パイ投げ」をやってみよう


みなさん、「パイ投げ」をやったことありますか?知らない? かもしれないですね。

最近は、そんな場面のあるのどかな映画やテレビ番組はなくなってしまったから、意外と知らない人が多いかもしれない。アメリカのドタバタ喜劇、日本のコメディでも、定番のアクションで、失敗したり何かの拍子に、クリームがたっぷり塗られたパイを、顔にべたっと押し付けるという、ナンセンスなものです。顔中クリームだらけになるという、だけですけれど。その昔、ゲバゲバとか、ドリフでもやってたような気がするな。


学生の頃、6人でアパートを借り切って住んでいたことがありました。(この経緯については、後でゆっくり書きます。)毎日のように住人以外の人間がたむろし、どこかで酒盛りや議論がされているという、自己管理型(私的)寮という風情のアパートでした。ある年のクリスマスに、単に飲み会やるのもつまらんから、友人たちを呼んで何か面白いことをやろうというので、「パイ投げ」が企画されたのでした。


話は盛り上がり、あまり後先を誰も考えず、事は進行し、当日パイの代わりのホットケーキが何十枚と焼きあがり、それに塗る生クリームも山ほど用意されていました。その日、私は他の飲み会があり、開始予定時間を過ぎてアパートに帰ってきました。もう、終っているんだろうなという、残念な気持ちで玄関を開けて居間に入ると、なんと皆静かに飲んでいる。


ホットケーキを生クリームがドーンと台所に置いてあるまま。そのとき、私のB型の血が、騒いだというより煮えたぎったのだといまでも思っているのですが、(本心ではなく、血のせいにして、多少責任回避したいという気持ちもあるので)、なんでやんないんだ〜?と叫んでか、叫ばなかったか忘れたけれでも、少なくともとなりの友人に、パイ(のつもりのクリーム付きホットケーキ)を顔にばーんと、ぶつけてやりました。


最初の一発が出れば、もう誰にも止められません。ホットケーキと生クリームはみるみるうちになくなり、落ちているものも再利用され、居間はもとより、自分の部屋で寝ている人間にも、目を覚ます間もあらば顔にパイが乗せられ、本人は何が起こったのか全く理解できない、のがまた愉快というあんばいでした。


そういうときに限って、実家から送ってきたばかりの新品セーターとか、彼女からもらったマフラーを身につけている奴が何人かいるものです。もちろん、パイ投げが始まると誰が何をわめこうが逃げようが、俺だけは勘弁してと言おうが、ますます餌食になるだけでした。


飼っていた子犬は、顔に付いた甘い生クリームを舐められるので大喜び。猫の方は、たぶん異常な雰囲気を察知して逃げていたんじゃなかったか?ともあれ、全員参加できました。風呂を順番に入るのが待ち遠しかったことは薄々p覚えていますが、後始末のことは忘れました。ハイになって、酔っぱらっていましたから、あまり、重要じゃなわけですね、後のことは。


まあ、単なる学生の頃のわたいもないバカ話の一つを書いただけなのですが、実は、この手の愉快な話はたくさんあります。このブログにはお堅い話題が多いものですから、この手の和む話を、閑話休題でたまに書いていこうと思います。


タイトルのように、本当に「パイ投げ」をやってみよう、という勧めではありません。今なら今の、"パイ投げ"があるんだろうし、たまには、何も考えず、くだらなく羽目をはずすのもいいのではないでしょうか?


ちなみに、こんなサイトをみつけました。世の中広いです。

パイ投げ準備メモ


お騒がせしました。


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                  今日の1枚
桜が散った1週間後から連休までの間に、木々の若葉が一斉に育ち、日々色を濃くする。植生や時期の違いで、無数の緑色を見ることができる。日本語には緑色を表現する言葉が多数あるのも、さもありなん。今の時期の郊外や山のドライブはとても楽しい。
@厚木 - Nikon D200 -
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