竹スキーで滑る=簡単が難しい

子供の頃、竹スキーというのがありました。私が生まれ育った青森県八戸市は、雪が少ないので、スケートは散々やりましたが、スキーにはほとんど縁がありませんでした。ただ、少しでも雪が降ると遊べたのが、竹スキーだったのです。本物のスキーとは、全く違います。竹を縦に割って、靴の長さの1.5倍ぐらいの長さに切り、先っぽを炙って丸めてることで長靴の先にひっかけて、乗っかって、そのまま滑るという至って原始的な子供のおもちゃでありました。自分で作ったことはなく、学校近くの店で、冬になると買うことができました。

検索してみると、結構竹スキーの話題があってうれしくなりました。ブログ「pazuのノスタルジックな道具」さんに、写真が掲載されていましたので、そちらの写真を引用させてただくことにしましょう。

竹スキーの利点は、安い、どこでも誰でも遊べる、ぶつかりそうな時は横に飛べばよい、ということでしょうか。反面、靴でのっかっるだけで、固定するひもなどはないので、すぐに外れたりコケルのです。なので、実に技術を要する遊び道具でした。家の近くは全体が岡の上でしたので、そこらじゅうの道路が竹スキーのフィールド。特に、車の通りの少ない直線の長い坂道はベストなものですから、雪が降ると学校の帰りに皆集まってきました。。


新雪の上に車が数回通ったぐらいが一番状態がよく滑りやすいわけですが、普段はそうではありません。圧雪ならまだよくて、凍っていたり、土が顔を出したり、車の轍で荒れていたりしていると途端に難易度の高いルートに変わってしまい、これはこれで子どもながらに挑戦心をくすぐりますので、ますます楽しくなってしまうわけです。特に、長く見通しのよい道を坂の一番上から、切りのよい300Mほど先の場所までノンストップで滑れることに成功するのは、年に数回しかなかったように思います。


普通のスキーと違ってものすごく高度なテクニックが必要だと思うのは、道の条件も様々な事に加え、竹スキーの微妙な幅や丸みと、履いている靴(たいてい長靴)の具合と、その中で動かす5本の足指先への力の入れ具合で、滑りが、というか、いかに転ばないかが決まってしまうわけです。単純なのが難しいということの典型のような道具だったように、今さらながら思い起こします。


この記事を書いていながら、家の近くの坂道をすーっと滑る夢を何度か見たことを思い出しました。竹スキーの夢だったんだなぁと、とても懐かしく、竹スキーからおまけをもらった気分です。

”竹スキー”で検索した、いくつかのWEBをご参考までに。竹スキー文化は奥が深そうだ。


ところで、この頃でも竹スキーで滑っている子供たちいるのかな?



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