思い込みはいかに判断を鈍らせるか=独自停電実施の顛末!

昨日、意図せずに、我が家だけで、独自に3.5時間の停電をやりましたので、その経緯を報告しましょう。

昨日は計画停電のない日でした。ネットでも確認していました。もし実施されていれば、グループ1でしたので、15:20から19:00まで停電になるはずでした。


そうしましたら、16:00に突然バチンと家じゅうの電気が切れました。あれ?やっぱり計画停電に入ったのか?と思い、(注1)東電も混乱してるからそういうこともあるだろうと合点して、19:00まで待つことにしました。(注2)iPhoneで、計画停電の実施について調べてみましたが、計画停電は中止という情報以外には見つかりません。緊急だから、ネットに掲載されていないのかな?と思ったりしたのでした。


本を読むのもそろそろ無理かというぐらいに暗くなって来たのは、18:00頃でしょうか。我が家は、マンションの1階にあり、目の前には道の反対側のマンションぐらいしか見えません。すると、そのマンションの各戸の街灯がついているではありませんか。(注3)以前ツイッターで問い合わせた特に、同じグループでも変電所内でさらに細かくグループ分けが成されていて、開始や終了の時間が異なるのだということを知っていましたし、道の向こう側は、地区名が異なりますから、向こうが早めに終了したのだと思ったのでした。(注4)そのうち、自分のマンションの外の庭にある小さな街灯も付き出したではありませんか。しかし、それでもなお、太陽電池式の街灯だったかな?と勝手に思い込み、19:00まで待つことになりました。


しかし、待てども待てども、19:30になっても停電は終りません。いくらなんでもおかしい。もしかして、家だけ?とこの時初めて不審に思い、玄関を出てみると、全戸の玄関前の明かりが煌々と付いているではありませんか?あれ〜と思って、配電盤に蛍光灯をかざすと、なんと、漏電ブレーカーが落ちているではありませんか。犯人はこれだったのです。ちょうど16:00頃に、なんらかの理由で(原因がわからないのが不安ではなりますが)ブレーカーが落ちてしまったのが、独自停電の始まりになったのです。


ここで興味深いのは、人間の思い込みは、いかに正しい判断を鈍らせるか、いや狂わせるかということです。上の(注1)から(注4)まで、4回原因を疑うチャンスがあったのですが、計画停電だと信じ切っていたがために、それを正しいとする理由を自ら作り上げて、終了時(と思い込んでいた)が過ぎても、一度も疑わなかったのでした。なんともおめでたい話です。今回は、笑い話で済みますけれど、こんな状況ですし、これが家族を危険にさらすような判断だったら、恐ろしいと思いました。


世に言う、失敗学では、思い込みから来る判断ミスによって重大事故が引き起こされる例がたくさん示されています。図らずも、完璧な判断ミスを実体験してしまいましたので、判断をするときには常にいろいろな視点・可能性を考えなくてはいけないと、身に染みたしだいです。こういう時期ですので、どなたも情報には敏感でしょうから、こういうミスはなさらないとは思いますが、ご参考までに。


失敗学のすすめ (講談社文庫)

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